DTM・宅録で始める音楽ライフ。

現役の音楽クリエイターが初心者向けにDTM・宅録の基礎や作曲方法を紹介するブログ

生音録音のススメ⑤位相について

f:id:takuroq:20170417063525j:plain

こんにちは。

今回はマイクをセッティングする上で必ず頭に入れて置きたい、位相に関してお話しさせて頂きます。

 

位相とは?

位相とは、簡単に言えば音の向きです。音はプラス側の振動とマイナス側の振動を繰り返して音として認識されています。そのプラス側の振動とマイナス側の振動を向きの事を位相と言います。

プラス側の振動から始まる音の位相をミキサーやDAW内にあるフェイズスイッチを押して逆にすると、マイナス側の振動から始まる音になります。

逆位相にしたオーディオファイルを元のオーディオファイルと同時に鳴らすと、全くの無音になります。音の振動がプラスマイナスゼロになる訳です。

 

位相のズレは生音録音の大敵

マイクを一本だけ使って録音をする場合には、位相に関しては全く気にする必要はありませんが、2本以上になると話は別です。

複数本のマイクをセッティングして録音をすると、1つの音に対して色々な角度から録音することになり、1つの音に対して様々な位相が生まれてしまいます。綺麗な逆位相ではなくとも少しズレた位相同士が混在すると、互いの音に干渉して音量が下がってしまったり、ひどい場合にはフェイザーがかかったような音になってしまう場合もあります。

ですので、複数のマイクをセッティングする場合には、なるべくマイクの向きを揃えるという事が重要になってきます。

とは言っても、例えばスネアのトップ(表側)とサイド側(裏面)の音を録りたい場合など、どうしても向きを揃えてマイクをセッティングするのが難しい場面がありますので、その場合はフェイズスイッチをオンにして位相を逆にしておくようにしましょう。

 

それでもマイクの数が増えてくるとどうしても微妙な位相のズレの影響で全体の音が濁ってしまいますので、むやみやたらにマイクを増やすのは避けて、必要最低限の本数で録音をするということが大事です。

 

位相に関する小技

クリエイティブな方向で役に立つ知識ではありませんが、位相による音の相殺を利用すれば、カラオケバージョンが存在しない楽曲のカラオケを作ることができたりします(もちろん無理がある場合もあります)。

今の音楽はほぼ100%ステレオデータになっていますので、左右の音は微妙に異なっていますが、ボーカルの音はほとんどの場合、パンは中央に振られて動くことはありません。つまり、左のチャンネルと右のチャンネル両方で、パンが中央に振られた音だけが同じように鳴っているということです。

ということは左か右のチャンネルの位相を逆にして同時にならせば、定位が中央に振られた音だけが消えることになり、ボーカルの音が消える計算になります(パンが中央に振られていればボーカル以外も消えます)。

実際にはボーカルトラックにはステレオのリバーブやディレイがかかっているので100%消すことはまず出来ませんが、曲によっては結構綺麗に消えてくれたりもしますので、実験してみると面白いかもしれません。

 

まとめ

位相に関してはわかりづらい点もありますが、知識として知っておいて損はないです。ボーカルを消す小技を応用して逆にボーカルトラックのみを抜き出せないか色々と試してみたこともあるのですが、さすがにそれは綺麗には抜き出せませんでした。

そんなことはどうでもいいのですが、とりあえず、複数本のマイクをセッティングする際には、少しこの記事を思い出してみてください。

 

それでは!

 

スポンサーリンク