こんにちは。
本日は、去年流行りに流行った星野源の曲『恋』のコード進行を見ていきましょう。
ディグリーネームやダイアトニックコードに関してまだ分からないという方は、まずこちらの記事をお読みください。
また、音楽理論に関して基礎から詳しく学びたいという方はこちらの記事をどうぞ。みっちりあります(笑)一応まだ終わってません。続きはそのうち書きます。
星野源 - 恋
去年のドラマで使われてめちゃくちゃ流行った曲ですね。僕はガッキーも星野源も好きなのに、何故かドラマは観なかった事を今は若干後悔しています(笑)
仲間内の余興の様なものでギターを弾かされた曲でもあります。一応バンドスコアは渡されたのですが、フェ○リーのバンドスコアがクソ過ぎて使い物にならず(あれでよく売れるよなマジで…全然ちゃうやん、ちゃんと弾いて確かめたんかコレwwwwってレベルでした)、結局は自分で耳コピして弾いたので、僕の貴重過ぎる時間を浪費させた非常に罪深き曲でもあります。まあ楽しかったから良しとしますが。
本当はサビのコード進行を紹介しようと思ったのですがシンプル過ぎてアレなので、Aメロのコード進行を見ていきましょう!
(Ⅰ - Ⅲ7) - (Ⅵm - ♯Ⅰdim) - (Ⅳ△7 - Ⅲm) - (Ⅱm - Ⅴ)
Aメロは8小節のコード進行が二回繰り返される形になっていますが、全部書くと見づらくなりそうなので最初の4小節に絞りました。
相変わらず切り替わりが早いコード進行です。今日は2小節目に登場するディミニッシュコードについて少し詳しく書いていきます。Ⅲ7や他のコードに関しては最早説明不要ですね。
ドミナントセブンの代理としてのディミニッシュコード
ディミニッシュコードはドミナントセブンスの代わりのコードとして良く使われます。今回の♯ⅠdimというコードはⅠ7の代わりに使われたものです。なぜⅠ7→♯Ⅰdimという代理が可能かというのは、二つのコードを鍵盤で弾いてみれば直ぐに分かると思います。2つのコードの構成音はルートが半音違うだけなのです。構成音が似ているから代理できる、という風にシンプルに考えておけばいいと思います。これはどのコードにも言えることです。Ⅰ△7→Ⅵm7やⅡm7→Ⅳ△7然り。
もう少し踏み込んで解説するのであれば、同じトライトーンを持ったコード同士は代用できるという事も挙げられます。トライトーンというのは、和音を聞いた時に「気持ち悪い」と感じる響きの元凶の様な音の並びのことで、短3度で音が3つ重なった形の事を言います。こいつが気持ち悪いコードたちの元凶なのです(笑)C7の場合にはトライトーンはミソシ♭の部分です。C♯dimの構成音にもミソシ♭が含まれているので代理できるというわけです。ついでに、C♯m7-5にもミソシ♭が含まれていますので、ドミナントセブンスはマイナーセブンフラットファイブで代用する事も出来ます。
どう使い分ければいいのかという話ですが、使おうとするコードがダイアトニックスケールからどの程度外れているかでコード進行に足すエグ味(違和感)を調節する事ができます。
Ⅰ7の場合には既にダイアトニックスケール外の音を1つ含んでいるコードです。それを♯Ⅰm7-5で代用するとなると、このコードもまたダイアトニックスケール外の音を1つだけ含んだコードですので、エグ味はⅠ7と同程度です。♯Ⅰdimで代用するとすると、ダイアトニックスケール外の音を2つ含んだこのコードは他の二つのコードよりも違和感を強く感じます。つまり、エグ味の番付は
Ⅰ7 = ♯Ⅰm7-5 < ♯Ⅰdim
となります。Ⅴ7の代用の場合にはまた変わりますが、それはご自分でお考えください(笑)
まとめ
難しいことは考えずに、ドミナントセブンスは半音上のディミニッシュかマイナーセブンフラットファイブで代用できると覚えておきましょう。