シンセサイザーなどで音作りをする時にADSRというグラフのようなものが現れると思います。一見難しそうに見えますが、一度理解してしまえば簡単ですし、音色を作る幅が劇的に広がります。
この記事ではADSRが何なのかと、効果的な使い方をご紹介します。
ADSRの見方
図が汚くてすみません。笑
ADSRは縦軸が音量、横軸が時間です。音がどのように現れて、どのように消えていくのかをこのグラフで調節することで、音色を変化させていきます。
A(Attack)
アタックは音の始まりを調整します。アタックの値を大きくすると、いきなり大きな音が出るのでインパクトのある音が作れます。逆に小さくするとフワッとした浮遊感のある音色になります。
D(Decay)
アタック音から持続音の音量に変化するまでの音の動きです。例えばトランペットって最初にパッという大きな音がなってからちょっと音量が下がってパーっと持続音がなりますよね。この音量が下がる時の変化の激しさを調整するのがディケイです。値を大きくするほどアタック音が際立つため音の立ち上がりがタイトになります。
S(Sustain)
サステインは持続音です。音色のキャラクターを決める大事な要素です。例えばバイオリンの音色のサステインを極端に短くすればスタッカートの響きになります。
R(Release)
リリースは減衰音です。持続音から音が消えるまでの時間を調節します。リリースのタイムを長くとるとパッドシンセのようなボワーンとした音色になります。逆にリリースを短くすると締まりのあるシャキッとした音になります。
具体的な使い方
1.楽器の音色を作る
シンセサイザーで楽器の音を作る時に使います。が、これに関しては特に作り方を知っておく必要はないですね!だいたいのシンセサイザーにはプリセットであらかじめ楽器によせた音色が作り込まれています。
例えばバイオリンの音を選択して聞いてみた時に、『打ち込みくさいなー』と感じたらプリセットのADSRをいじってみます。アタック感を出すためにディケイを速めてみたり、音を引き締めるためにリリースを短くしてみたり。ここでリアルな音を作り込める人はセンスがあると思います。作れない人は良いプラグインを買ってリアルな音を手に入れましょう。僕は完全に後者です。音作りは苦手です。
2.電子音をいじる
こっちがメインです。特にEDMなどの音色で一発勝負なジャンルはプリセットの音をいかにかっこよく作れるかがカギになってきます。
もうほんと音のかっこよさだけで勝負してますよね。トラック数はかなり少ないですけどその分音作りに命かけてます!!というか。
こういった音作りはもちろんハイクオリティのプラグインが必要なんですが、プリセットだけではこの音は作れないんです。ぼくはその辺を勘違いしてMASSIVEで痛い目を見たことがあります。笑
こういった音作りをする時にADSRを理解して使いこなすセンスが必要になります。