みなさんこんにちは。作詞、作曲、編曲、仮歌などのお仕事を承っております森乃です!
作詞をしたことがない方は、「どうやって作詞したらいいの?」「歌詞にしたいことが何も思い浮かばない!」「自分には才能がない!」「文才がない!」と思うかもしれません。
でも、安心してください。ものすごい文章力がなくても、特別な才能がなくても順を追って行えば誰でも作詞することはできるのでご安心ください。
実際私も文才があるわけではありませんが、作詞家として数多くの作品に携わらせていただきました。
今回は初心者の方でも実践しやすい作詞のやり方として、歌詞のテーマを決めるところからスタートしていきます。
歌詞のテーマ決め
王道の歌詞のテーマ一覧
- 恋
- 愛
- 夢
- 未来
- 友情
- 応援歌
- メッセージ
- 盛り上げ系
- ストーリー
- 雰囲気系
大体このあたりが王道のテーマとなるかと思います。
まずはこの中で自分が作りたいテーマをひとつ選んでみてください。
テーマだけでは内容がわかりにくいものもあるので、
テーマに対する内容の例を記載します。
テーマに対する内容の例
- 恋(恋がはじまる時の感情、失恋など)
- 愛(恋を超えた深い愛情、人に対する愛情、家族への愛情、懐かしむ気持ちなど)
- 夢(かなえたい夢に向かう気持ちなど)
- 未来(実現させたい未来についてなど)
- 友情(友達についてのエピソードや感情など)
- 応援歌(ある状況にある人に寄り添う、後押しするような感情など)
- 盛り上げ系(とにかく今を楽しもうとする感情など)
- ストーリー(物語を書くような歌詞、実際にあった話と感情など)
- メッセージ(自分の意志や感情の主張など)
- 雰囲気系(独自の雰囲気が感じられる言葉選びを主としたもの)
作りたいテーマが決まりましたでしょうか?夢と応援歌など関連性のあるテーマもありますね。
テーマが決定したら、次の段階へ進んでいきましょう!
テーマからストーリーや結末を連想する
テーマからその先のストーリーや結末を連想していきましょう。
起承転結のイメージです。
ストーリー作りのポイント
曲の展開に合わせる
この時、曲の展開に合わせておおまかにストーリーを組み立てていくと作詞しやすいです。
サビまたは曲の最後に結論を持ってくる
サビや曲の最後に結論を持ってくるとサビはサビでグッとくるし、曲の最後に締まります。逆にそれ以外だとぼんやりした曲になってしまうと思います。
誰に向けての歌詞なのか
どんな人に共感してもらいたいか、または自分に向けての歌詞なのかなど
ただ書くだけでなくて、この歌詞をどう伝えたいか想像してみると良いと思います。
テーマ:恋
例
Aメロ Bメロ サビ
ずっと好きだった君→違う子を見ている君→綺麗になって見返してやる(結論)
テーマ:夢
例
Aメロ Bメロ サビ
諦めていた人に笑われた夢→何をしていても忘れられない→絶対に諦めない
テーマ(ストーリー)を掘り下げる
大まかな流れが決まったら、もっと掘り下げていきましょう。
テーマ:恋
ずっと好きだった君→違う子を見ている君→綺麗になって見返してやる(結論)
これをひとつずつ掘り下げていきます
ずっと好きだった君
どうして好きになったか(具体的なエピソードを入れる)
出会い
どんなところが好きなのか
私と君との関係
違う子を見ている君
どうして気がついたのか
それを見て私はどう思ったのか
情景描写
綺麗になって見返してやる(結論)
今の感情
どうやって綺麗になるのか
もっと掘り下げる
さっき出た項目をもっと掘り下げていきます。
ずっと好きだった君
どうして好きになったか(具体的なエピソードを入れる)
辛い時助けてくれた
出会い
幼すぎて覚えていない
気付いたらいつも隣にいた
どんなところが好きなのか
私のことをちゃんと考えてくれるところ
自分をしっかり持っているところ
私と君との関係
友達以上恋人未満
幼馴染
…みたいな感じです。
さらに掘り下げる
さっき出た項目をさらに掘り下げていきましょう。
項目が出たら「なぜ?」「どんな?」と自問自答を繰り返して掘り下げていきます。
どうして好きになったか(具体的なエピソードを入れる)
辛い時助けてくれた
↓
なぜ辛かったのか?
↓
友達とうまくいかなくて辛かった時、
君だけが私を理解してくれていた
みたいな感じです。
歌詞にしていく
今作った内容を歌詞にしていきます。
メロディーが先にある場合
メロディーに合わせて字数を調整していきます
歌詞が先の場合
あとからメロディーがつくため、文字数がばらけないよう注意しながら
作詞していきます。
文字数や作詞のコツについては以下の過去記事を読んでみてください
テーマ掘り下げのポイント
なるべく詳細に設定を決める
- 私はどんな人か
- 君はどんな人か
- 感情の変化
- 季節
- 時間
- 天気
- 年齢
- 性別
など
そもそもテーマを掘り下げるメリット
単純にテーマを掘り下げていくと、良い歌詞を作りやすいからです。
テーマを掘り下げないと、なんとなくふわっとした感じで終わってしまい
内容が薄くなりがちです。
「この歌詞すごくいい!!」「歌詞のノリが楽しい!!」と思ってもらうためには
やはり考えて作り込まないとなりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
歌詞を作る材料がだいぶ揃ってきたはずです。
次回は歌詞に入れる情景描写について書いていきたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
▼作詞についての過去記事はこちら▼
【作詞講座その2】作詞における「情景描写」の書き方と「リアルな情景描写」のコツ
【作詞講座その3】作詞家が考える『作詞における5つのルール』とは
作詞のコツと初心者が陥りがちな『やってはいけないNGパターン』