「情景描写」の書き方と「リアルな情景描写」のコツ
情景描写は何のためにあるの?
- 瞬間を切り取ったような楽曲なのか
- 長期的なストーリーのような楽曲なのか
そもそも情景描写とは何か?
言葉の意味そのままですが、「情景」を言葉にする(描く)ことです。
「情景」とは?
ここで気になってくるのが「情景」という言葉です。
私も今まで何となくで通り過ぎてきた気がします。
ちょっと文字から考えてみると納得がいきました。
感情
人情
情熱
など
「情」という字は人の心の動きに関わる文字です。
景色
光景
風景
など
「景」という字は目で見たものに関わる文字です。
「情景」とは、人の心の動きに関わる光景や場面です。
単に風景を描写したものではないということになります。
情景描写の書き方
私の書き方になってしまいますが、
「感情に景色や場面をつける」と書きやすいです。
ドラマや映画のシーンを想像するとわかりやすいです。
土砂降りの中で号泣している主人公とか
青空の下で喜び合っている主人公たちとか
お題
「落ち込んだ主人公」
例1
影を暗闇が包み込む
↓
不穏な印象。影が見えなくなるくらい長い時間そこにいたということ。
これから自暴自棄にならないか心配になってきます。
例2
今にも泣き出しそうな空の色
↓
主人公の感情を投影しているような空。
空の色は言っていないですが、良い天気ではないとわかります。
こんな感じで、感情に場面をつけてあげるイメージです。
よりリアルな情景描写を書くコツ
では、どうしたらリアルな情景描写になるのでしょうか?
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実際に体験したことを書く
これはもう本当にあるあるだと思いますが、
自分が体験したことであればよりリアルな表現ができると思います。
有名なあの人の歌詞も「このことを言っていたんじゃないか!?」みたいなことはよくありますよね。
自分がその時に感じた感情だったり光景だったりを細かく表現するだけでリアルになると思います。
そのままだとあまりにも普通すぎる場合には、話を盛るではないけれどちょっとだけドラマチックに変換すれば良いと思います。
主人公の心の動きに合う、または真逆の背景を考える
お題「失恋」
例1
土砂降り
主人公の感情に同調するような景色
例2
雲ひとつない青空
主人公の感情と真逆の景色を持ってくることで、
より現実味を出すことができたりする。
そのうちいいことあるかも。という明るい雰囲気が出せる。
時間の経過を描写する
どれくらいの時間が経過したのかなどの表現を加えると、
聴き手がよりリアルに場面を想像しやすくなってきます。
例1
グラスの中の氷が音を立てた
↓
氷が溶けるくらいの時間が経過した
例2
花火の打ち上がる音が胸に響いた
↓
花火が打ち上がった瞬間の描写
例3
何回目かの春の日
↓
その日から何年か経過した
自分が書く歌詞なのですから、ストーリーだけでなく天気や時間など自由に操れるんです。
最初はとっつきにくいですが、継続すればいろんな表現が身についてくるはずです!
情景描写なくていいや!などと言わずに書いてみてくださいね。
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