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超簡単!パラメトリックイコライザーの使い方②パラメーターの解説、使い方のコツ

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こんにちは。

前回はパラメトリックイコライザーとは何か、使う際に心がけたい事などをご紹介させて頂きましたが、今回は各パラメーターの役割の解説や、使う際のコツをお教えします!

 

 

各パラメーターの解説

パラメトリックイコライザーの主要パラメーターは3つです。コンプレッサーと比べるとシンプルで、効果もわかりやすいと思います。

 

Frequency(フリークエンシー)

これは直訳すると周波数で、つまりはイコライザーで補正する音域を設定するパラメーターです。低く設定すれば低音に、高く設定すれば高音にイコライザーが作用するようになります。ツマミの上にFrequencyと書かれている事は少なく、freqなどというように略して書かれている事が多いです。

 

Gain(ゲイン)

なんとなくお分かりかと思いますが、ゲインはFrequencyで設定した周波数帯をどの程度補正するかを決めるパラメーターです。プラス側に振ればブースト、マイナス側に振ればカットされます。ついでに、イコライザーでマイナス側に補正する事をアッテネートとか言ったりします。ちょっとカッコ良く言いたい時にはアッテネートと言いましょう。まあカットの方が分かり易いので普段は普通にカットと言ってください。

 

Q

こちらは名前からはどんなパラメーターであるのか想像がしづらいかと思います。恥ずかしながら、Qがどんな言葉の頭文字なのか、または頭文字ですらないのかどうかは僕も知りません。とにかくQというパラメーターがあります。

こちらはFrequencyで設定した周波数の近辺の周波数をどれくらい巻き込んで補正するかを設定するパラメーターです。Qを最大値まで上げると、Frequencyで設定した周波数をほぼピンポイントで補正する尖った効きになり、Qを下げていくと段々とイコライザーが効く範囲が広がっていきます。

言葉では説明するのが少し難しいのですが、DAWソフト上のほとんどのプラグインには分かりやすいグラフが表示されますので、触ってみれば一発で分かるかと思います。

 

イコライザーの2通りの使い方

イコライザーには大きく分けると2通りの使い方があります。

1つは、広めのQで広い範囲を補正して音の大体のキャラクターを決める使い方です。恐らく、普通はこういった使い方をする事が多いと思います。これに関しては特にコツ等はありません。好きにやりましょう。

ただ1つ注意点があるとすれば、要らない低音はなるべくカットしておくように心がけると良いです。あっちこっちのトラックで不必要な低音が鳴っていると低音楽器の音が濁りますし、音圧も出しづらくなってしまいます。

 

2つ目の使い方は、Qを大きめにしてピンポイントで不必要な周波数をカットする使い方です。ソフトウェア音源などの音に対してはこういった補正をする必要は無い事が多いのですが、生楽器の音を録音してみた場合には思いも寄らない帯域が妙に強調されて聴こえてしまったりする事が多いので、そういった時に良く使う手法です。

この使い方で大事なのはカットしたい邪魔な音の周波数を正確に割り出す事なのですが、これはやり方さえ知っていれば簡単に出来ます。

 

まずはトラックのフェーダーを下げて音量をごく小さくします。イコライザーがアウトプットレベルを設定できるものであればそれを絞りましょう。

次にQを最大値に設定して、イコライザーのカーブが最も尖った状態にしましょう。

そしてゲインもマックスにします。最初に音量を絞ったのは、ここでゲインを上げたことによって耳やスピーカーに悪影響を及ぼさない為です。

そしてその状態でFrequencyツマミを動かして邪魔な音を探します。プラグインでやっている場合、画面上では尖った角の様な形のグラフが左右に動いている状態になります。この状態で音を鳴らしながら邪魔な音を探っていると、明らかに不必要な周波数が見つかる事があります。それが見つかったら後は最大値になっているゲインをマイナス側に動かせば、邪魔な音をピンポイントでカットする事ができます。

ソフトウェア音源の音や、最初から上手く音作りがされた状態で録音された音であれば無理をしてこれをやる必要はありません。ただ、もし音に無駄な響きが混じっていると感じた場合には、是非お試しください。

 

まとめ

大体の音のキャラクターを決める場合には、Qを小さめ(広め)に設定してアバウトに音作りをしましょう。そこまで深く考える必要は無いと思います。低音カットには気を気張ります。

ピンポイントで邪魔な音をカットしたい場合には、Qを最大(一番狭く)にして更にゲインも最大に設定してから邪魔な音を探ってみましょう。その際にはトラックの音量を下げることを忘れずに!

 

それでは!

 

前回の記事はこちら

takuroq.hatenablog.com

 

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