こんにちは。
今日からは真面目に音楽理論講座を書いていきます。今日は音楽理論の中でも超基本中の基本、音程についてです。
音程とは
普段の会話の中で出てくる音程という言葉の意味と、今回の記事の中で説明する音程という言葉の意味は少し違うと言えるかもしれません。
普段は単純に音の高低のこと全般を言い合わらす言葉として使いますが、音楽理論の説明の中においては二つの音の間の距離のことを音程と言います。音が一つしかなければ音程は存在しません。二つの音の間にしか音程はありません。
半音と全音について
まずこれからの話に当たり前のように登場する言葉に関して簡単に説明しておきます。半音と全音です。半音とは、ピアノで言えば黒鍵も含めて一つだけ上の音の事です。全音は黒鍵も含めて二つ上の音です。それ以上でもそれ以下でもありません。
1オクターブ内の音程
1オクターブというのは皆さんご存知かと思います。ドから次のドまでの距離のことです。レから次のレまででも同じ1オクターブです。そして1オクターブの中には13個の音があります(黒鍵も含めるので13個なのです)。1オクターブを超える音程というのもテンションコードを扱う上で登場するにはしますが、今回は1オクターブ内の13個の音程に関して一つ一つ説明していきます。
完全1度
まずは完全1度。これは二つの音の間の距離を割り出す上で基準とする音のことです。使うことの少ない言葉ですが、まあ覚えておきましょう。
短2度
完全一度から半音上がった音です。短2度はあまり使用頻度の高い言葉ではないです。半音上のことなので単純に半音上ということが多いです。一応は覚えておきましょう。1オクターブ上の短2度はフラットナインスと言ってジャズでよく使われる気持ち悪いコードの中で重要な音なのですが、タイミングによっては超かっこよかったりもする玄人向けの響きを持っています。
長2度
完全1度から半音2個分上の音です。1オクターブ上の長2度のことをナインスと呼びます。基本的なコードに加えることで爽やかであったり大人っぽかったりする響きを足すことができ、非常に使い勝手の良い音です。
短3度、長3度
3度には次に説明する長3度と、この短3度の二種類があります。完全1度から半音3個分上の音が短3度、半音4個分上の音が長3度です。3度の音はコード理論においては超重要な位置付けの音であり、これがコードの性質を決定付けます。
完全4度
これは完全1度から半音5個分上の音です。sus4というコードの中で使われる音ですが、逆にいうとコードの中ではそれ以外ではあまり使われることはないです。1オクターブ上の完全4度のことをイレブンスと呼び、大人びた響きや不安定な響きを演出する音になります。
増4度(減5度)
増4度(減5度)は完全1度から半音6個分上の音です。コードネームの横に-5と書かれているものを時折目にしますが、それはこれの事です。フラットファイブと言って、次に説明する完全5度から半音下がっていることを表しています。1オクターブ上の増4度をシャープイレブンスと呼び、メジャーコードに足すことでちょっと不思議なふわふわとした響きを演出することができます。意識して入れ込むことが少ない音ですが、その理由については後々触れていきたいと思います。
完全5度
完全5度は完全1度から半音7個分上の音です。非常に使い勝手がいい音で、他の音に干渉することも少なく、サウンドに厚みが欲しい時に重宝します。ギターのパワーコードと呼ばれる非常に力強いコードは、完全1度と完全5度の二つの音のみで構成されています。
短6度
これは完全1度から半音8個分上の音です。オーギュメントというコードで使われる音です。オーギュメントコード自体はとても気持ち悪い響きのコードなのですが、意外にも明るい曲の中でさりげなく入っていることが多い不思議なコードです。1オクターブ上の短6度をフラットサーティーンスと言います。これはジャズでよく使われます。
長6度
完全1度から半音9個分上の音です。そこまで使用頻度の高い音ではないですが、使うには使います。1オクターブ上の長6度をサーティーンスと言い、これもジャズでよく使われます。
短7度、長7度
完全1度から半音10個分上の音が短7度、その半音上が長7度です。この7度の音も3度に次いでコード理論においては重要な音です。3度の音によってラーメンなのかつけ麺なのかが決定され、7度の音によって醤油なのか豚骨なのかが決定されると言った雰囲気です。この例えは良かったんじゃないすか?(笑)
完全8度
そして最後に完全1度から半音12個分上が完全8度、つまり1オクターブ上です。これを呼ぶときはオクターブ上と言いましょう。オクターブ上を完全8度とか言ってるやつがいたら、「何カッコつけてんのコイツ?」と僕は思う事でしょう。
まとめ
今回は長々と一つ一つの音を紹介するのみの、別段面白みのない記事になってしまいました。和音の仕組みを理解する上では必ず理解しなければいけない部分ではありますが、まあ記事を読み進めていれば必要な部分だけ自然と覚えていけると思います。
次回は和音について説明していきます。
それでは!