まずはこちらの音源を聴いてみてください。
なんだかなつかしいようなノスタルジーな気分にさせてくれる音楽、これが古楽です。中世時代のRPGゲームや、おとぎ話の様な世界観を持つ作品にぴったりハマる音楽なので、意外と需要があったりします。この記事では、古楽の意味や作曲法をご紹介します。
1.古楽って何?
古楽は、古典派クラシックが流行る前の西洋音楽の総称です。かなり古い音楽なので楽譜がほとんどありません。なので現代クラシックではほとんど演奏がされないジャンルだったりします。語り継がれる音楽みたいなイメージです。かっこいい!英語ではearly musicと呼ばれているので、このあたりのキーワードをYoutubeで検索するとたくさんでてきます。中世を意味するMedievalというワードもヒットしやすいです。
2.古楽っぽくなる楽器
古楽を作る際に重要なのが楽器の選び方です。現代クラシックではあまり使われない楽器を使うのがおすすめです。
1.リコーダー
これぞ古楽の音です。リコーダーは小学校で教材として使うので馴染みがあると思いますが、本格的に始めると奥が深い楽器だったりします。
1オクターブ下の3度でハモるとより古楽らしい音になるのでぜひ試してみてください。リコーダーで4重奏とかもかっこいいです!
2.リュート
古楽時代のギターで、丸くて温かみのある音が特徴です。アルペジオで伴奏したり。主旋律を弾いてもいいと思います。音源を持っていない場合、クラシックギターを使うとそれっぽい音になります。またリバーブをきつめにかけることで古い時代を表現するとグッときます。
3.チェンバロ
鍵盤楽器です。ピアノと比べるとアタック音が強く、少しコーラスがかかった様な独特の音色をしています。サステイン(音の伸び)がないので、軽快に音を詰め込む様な打ち込みがいいと思います。またトリルを多用することでチェンバロらしさがよく出ます。
4.パイプオルガン
教会にある大きなパイプのついたアレです。西洋の文化はキリスト文化と言っても過言ではないので、宗教色の強い楽器を使うと古楽らしさが出てきます。
古楽のコード進行
上記の楽器を和声理論に従って作り込むとしっかりしたものが作れますが、和声は勉強するのがめんどくさいです。なので、簡単な音楽理論でできる古楽っぽくする裏技をご紹介します。
ずばり、ダイアトニックコードの終わりをマイナーからメジャーに変えてみましょう。
例えば、キーがCとして、
F G Am
で終わる進行があったら、
F G A
に変えてしまいます。
Am→A
これだけでクラシカルな動きを作れます。
クラシックのメロディって終わるときに主旋が半音下がったりしませんか?あの外れた音を、sus4やマイナーとメジャーの入れ替えを行うことで対処すると、クラシックらしいコードワークを作れます。
終わりに
僕の古楽との出会いは、ドイツに旅行に行った時じいさんがリュートを弾いてるのを見た時です。背景はお城で昔の楽器持ってるじいさん見たら一撃でメロメロになりました。『この音楽はなんぞやー!じいさんかっこええー!』って感じでした。じいさんも絶対魔法使えそうな服着てたので夢中になりました。
それ以来古楽のノスタルジーな雰囲気が忘れられず作曲に活かせないかと問答し続けております。ちなみにじいさんが弾いていたのはシチリアーナという曲です。
有名ですがGreensleevesも大好きです。