こんにちは。
本日は私が尊敬して止まない日本のバンド、NUMBER GIRL(ナンバーガール)の『透明少女』をご紹介いたします。本日はコード進行というよりは、そのボイシング(音の積み重ね方)について解説したいと思います。ま、それも『コード分析』ってことで。
ナンバーガール - 透明少女
(なんか動画のコメント欄でセカオワファンが暴れてて笑いましたwwww)
ナンバーガールは僕が最も尊敬しているバンドです。
学生の頃からナンバガのファンで高校生の時にバイトしてジャズマスター(フェンジャパですけど…)を買ったのもナンバガの影響で…とか言いたい所なのですが(本当はジャズマスはコステロの影響)、聴き始めたのは数年前です。
確か最初に透明少女を聴いた時には、オススメしてくれた人に「いやーナンバーガールカッコいいっすね!あの最後のデスボイスが無かったら最高でしたわあ!」とかクソ生意気なことを言ったのは何故か今でも鮮明に覚えていますが、今思うとそれがいいんだよなあ(笑)
ジャンル名には疎いのでどう言い表せば良いのか正確には分かりませんが、ナンバーガールの音楽は、全てにおいてボーカルを中心に据えて構成されているポップスにありがちな音像とは一線を画しており、各楽器の音が均等に前面に押し出されています。要するに、普通にありふれた音楽よりもボーカルの音が小さく、その分バンドサウンドがデカイ。そこが客観的に見てナンバーガールが普通のバンドと大きく違う部分なんではないかと思います。
フェンダー系のゴリゴリとしたギターサウンドで掻き鳴らすメジャーセブンスコードの爽やかさたるや…とにかく一聴の価値ありです!
アジカンや星野源がこの曲をカバーしていたりするので、そちらもオススメです。星野源が透明少女について語っている動画とかも見つかって、ちょっと面白かったです(笑)
今日はコード進行ではなく、ナンバーガールのサウンドを支えるギターバッキングのボイシング、『オレ抑え』をご紹介いたします。
秘技『オレ抑え』
ギターボーカルの向井秀徳さんが、自分の少し欠損している左手人差し指をなるべく使わないようにコードを抑えているうちに習得したという『オレ抑え』というものがあります(向井秀徳命名)。開放弦を多用するこの『オレ抑え』のボイシングは図らずともテンションノートが入る形になり、ナンバーガール独特の爽やかであったりやや複雑であったりする響きを演出する肝になっています。
見づらくなりそうですが俺抑えの例をご紹介します。どのパターンもできればギターで実際に弾いて見て頂けると分かりやすいと思います。僕は感動しました(笑)
例えば、Aというコードをオレ抑えで抑えると以下のようになります。
6弦 5フレット(ルート)
5弦 ミュート
4弦 6フレット(長7度)
3弦 6フレット(長3度)
2弦 開放弦(ナインス)
1弦 開放弦(完全5度)
開放弦を使って、上手いことメジャーセブンスの音やナインスの音も加わり、実際にはA△9というコードが鳴ります。
もう何パターンか紹介しましょう!
6弦 5フレット(ルート)
5弦 ミュート
4弦 5フレット(短7度)
3弦 5フレット(短3度)
2弦 開放弦(ナインス)
1弦 開放弦(完全5度)
こちらはマイナーコードバージョンです。抑えてみると分かりますが、中指と人差し指を1フレットずらしただけです。この場合にはAm9ですね。
折角なので5弦がルートのパターンもいっときましょう。
6弦 ミュート
5弦 5フレット(ルート)
4弦 ミュート
3弦 6フレット(長7度)
2弦 開放弦(サーティーンス)
1弦 開放弦(ナインス)
これはオレ抑えでDを抑えたパターンです。実際にはサーティーンスとナインスが入っているので、D△9 add13のようなコードになります。これも3弦の音を1フレット下げればマイナーのパターンになります。
注意したいのは、オレ抑えは開放弦を多用するボイシングであるがゆえに、ポジションによっては不協和音になってしまう点です。紹介した手の形のままずらしていけば全て綺麗に鳴る訳でなないのです。ナンバーガールの曲にカポを使った曲が多いのはこの為です。
まとめ
少し長くなりましたが、今日はこの辺で。ナンバーガールは自分が一番好きなバンドだけあって、書くことが上手くまとまらず、今までの記事で一番書くのに時間がかかってるんじゃないかと思います。その癖この熱い想いを上手く文章化できず、もどかしい思いです(笑)
それでは!