DTMをやっていて最初にやってくる難関がセンドリターンだと思います。トラックに直接エフェクトをインサートする場合とどう違うのか分かりにくいと思うので、解説して行きたいと思います。
インサートとセンドリターンの違い
インサート
インサートはトラックに直接エフェクターをはさむことです。これはもうめちゃめちゃシンプルですね。初めてDTMに触れる方でもすぐに理解できると思います。
センドリターン
エフェクターを挿す通り道はもうひとつあります。それがセンドリターンです。センドリターンでは、エフェクトをかけたいトラックの音をまず別のトラックに送ります。そして送られてきた別のトラックにエフェクターをはさんで最終的なアウトプットに音を送ります。かなりざっくりしてるので、方向的にはこんな感じになります。
- インサート
実音トラック→エフェクター→アウトプット
- センドリターン
実音トラック→エフェクタートラック→実音トラック→アウトプット
センドリターンは一度エフェクター専用のトラックに通してから音が戻ってくる仕組みになっています。
ではなぜわざわざこんな面倒な道を作らなければならないのでしょう???
センドリターンのメリット
センドリターンのメリットはミックスが楽になることに尽きます。
例えばリバーブのエフェクタートラックを一つ作っておいて、全てのトラックを一度リバーブのエフェクタートラックに送ってから戻って来るように設定します。
この場合、トラック毎にリバーブを挿す必要がなくなります。インサートでは100個のトラックに100個のリバーブを挿さなければなりませんが、センドリターンの場合100個のトラックにリバーブは1個だけです!全てのトラックに同じリバーブを共有するわけです。
あとはリバーブのかかった音の『返し』をどれだけ多く流すかを各トラック調整していくだけです。
特に空間系のエフェクターは全てのトラックを統一させた方が一体感が出るのでセンドリターンを重宝します。
センドリターンの設定の仕方
センドリターンの設定はDAWソフトによって多少の違いはありますがやることは同じです。
まずAUXというちょっと特殊なトラックを作ります。
次にこのAUXトラックにリバーブやディレイなどなどエフェクターを突っ込みます。
それができたら実音トラックの「Bus」という機能を使ってAUXトラックに音を送り込みます。
これで通り道は完成です!!
道ができたらBusのパラメータをいじってエフェクターのかかった音を『どれぐらい返すか』を設定していきます。
返せば返すほどエフェクトがかかってくるわけです。
ネットで調べると親切でくわしいやり方がたくさん出てくるのでそれぞれのDAWソフトでの詳しい使い方は割愛します。