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読むだけで作曲の幅が広がる!名曲から学ぶコード分析その73 カジヒデキ - 甘い恋人

 

takuroq.hatenablog.com

甘い恋人 (Album New Mix)

 

こんにちは、スガノです。

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本日はカジヒデキの『甘い恋人』のコード進行をご紹介いたします。

ディグリーネームやダイアトニックコードに関してまだ分からないという方は、まずこちらの記事をお読みください。

 


takuroq.hatenablog.com

 

また、音楽理論に関して基礎から詳しく学びたいという方はこちらの記事をどうぞ。みっちりあります(笑)一応まだ終わってません。続きはそのうち書きます。

 

 

takuroq.hatenablog.com

 

 

カジヒデキ - 甘い恋人

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この曲は漫画『デトロイトメタルシティ』が映画化される際に主人公の根岸宗一のオリジナル曲(代表曲?)に実際に曲が付けられたものです。カジヒデキというアーティストのことはこの曲で知ったので、他の曲は知りません。

僕は漫画はあまり読まないのですが、僕の中でのベスト漫画がこの『デトロイトメタルシティ』です(あと寄生獣も…)。もうマジで大好きな漫画です。下ネタ満載過ぎる漫画なので、高校生の時分に女子に貸したら怒られた記憶があります(笑)

 

映画版は悪くはなかったのですが、根岸宗一のメタルとの向き合い方に漫画版とは相違があったように感じました。漫画版の根岸宗一は「自分ではポップな音楽がやりたいが、最終的にはメタルに走ってしまう」人間であったのに対して、映画版だと最後まで「本当はポップな音楽がやりたいのにメタルをやらされている」と言った雰囲気がありました(見たのがかなり前なので違うかもしれませんが…)。僕の中ではやはり根岸宗一は羊の皮を被ったメタルモンスターであって、メタルをやらされている売れないポップミュージシャンではないのです。

 

本日は『甘い恋人』の歌い出しのコード進行をご紹介いたします。

 

(Ⅰ/Ⅳ) - (Ⅱm7) - (Ⅴ7) - (Ⅰ△7) - (♯Ⅰm7-5) - (Ⅱm7) - (Ⅳm7)

カッコ内が1小節とお考えください。今日のコード進行は長いので二回に分けます。

「朝、目が覚めると〜…焼いてたさぁ〜ん」の部分です。

1つ目のコードは文字で書くと分かりづらいですが、特殊なボイシングのⅣのテンションコードと考えることもできます(そこまで特殊でもないか…)。分数コードで書いた方が分かりやすいです。

♯Ⅰm7-5は、ルートが全音上か下に移動するコード進行の時に、間に半音でディミニッシュやマイナーセブンフラットファイブを挟むアレです。メロディの盛り上がりに合わせて使うと名曲感が出ます。

最後のⅣm7は言わずもがな、サブドミナントマイナーです。

 

(Ⅲm7) - (Ⅵ7) - (Ⅱm7) - (Ⅳm7) - (Ⅲm7) - (♯Ⅱm7-5) - (♯Ⅱm7-5) - (Ⅱm7 - Ⅴ) - (Ⅰ)

「スイーツベイビー…僕の恋人」の部分です。

2小節目のⅥ7は本来はⅥm7のところを、次のⅡm7への引きを強くするためにドミナントセブンスに変更してあります。

Ⅳm7と♯Ⅱm7-5に関しては、前半の部分と同じ使われ方ですね。

 

やはりオシャレでポップな音楽のキモとなっているのはサブドミナントマイナーなのかなあと思わせられますね。しかし、根岸くんかなり良い曲作ってるじゃないか(笑)

 

 

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