コンポーザーをやっていると、歌モノの依頼よりアプリやゲーム、舞台などのBGMの依頼の方が多かったりします。(僕の場合)
BGMを作る上で大切なことは、『映像をどれだけ盛り上げられるか』にかかっています。そういった観点から色々な作品を見ると、ディズニー映画は映像音楽の宝庫です。『先に音楽を作ってから映像つけてるんじゃないの?』と思っちゃうぐらいぴったり絵にマッチしてるので、BGMを主体に仕事を受けたい人はぜひディズニー映画を参考にしてみて下さい。
細かいとこまできっちり合わせるDisneyのBGM!!
まずはこちらの映像をご覧ください。
キャラクターの小さな動きにきっちり合わせて、まるで効果音の様に楽器を当てはめてます。
このようにBGMを映像に合わせて作り込む手法はディズニーが最初です!
この手法を思いっ切り前面に出して大成功を収めた作品が、あの『ファンタジア』です。
ウォルト・ディズニー・ファンタジア ― オリジナル・サウンドトラック デジタル新録音盤
- アーティスト: ディズニー,アーウィン・コスタル,ストコフスキー(レオポルド)
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・レコード
- 発売日: 1999/11/10
- メディア: CD
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BGM作りのヒントが得られるだけでなく、独特すぎる世界観で映像もめちゃくちゃ面白いので、まだ見てない人はぜひ☆
楽器の使い方がうますぎる!
ディズニーのBGMは、楽器の音色で喜怒哀楽を表現します。その表現力たるやまるで楽器が生きた声のようです。
足音などキャラクターが動く動作に効果音ではなく楽器を使用したり、またびっくりした時など効果音では表現できない音も全て楽器で勝負してます。
音のアイデアが溢れ出してますね!
ディズニー手法を用いた作品
このディズニーの独特の手法を使った作品もたくさん出ています。個人的におすすめなのがスノーマンです!
Snowman
スノーマンは、30分前後のアニメーション作品です。このアニメ、なんとセリフが一切ありません。色鉛筆の様なタッチと音楽のみで物語を表現しています。スノーマンが主人公と夜空を飛ぶシーンは圧巻です。物悲しいメロディと美しい星空を一気に飛ぶシーンは本当に感動します。
僕は初めて見たのは子どもの頃ですが、今でも僕の理想郷はあの夜空です。
他にもたくさん
初期の『ジブリシリーズ』や『トムアンドジェリー』などの昔ながらの海外アニメはけっこうディズニーの手法を使っています。やはり世界一のエンターテイナーは常に先をいっています。
終わりに
ちなみに僕もこの方法でやろうと思って作り込んでみたことがあります。やってみると分かるんです!めちゃくちゃ難しい!
『もっとリズムよく動いてくれー』とか『あと5歩歩いて下さいー』とか物言わぬキャラクターに語りかける始末でした。
また、なかでも1番難しいと感じたのは音色選びです。音のもつ個性を考えなければいけないので、面白い反面たいへんな作業でした。。。
どうでもいいですがディズニーアニメって他のアニメに比べるとすごいヌルヌル動きますよね。なめらかというか、ヌルヌルと。特に犬が!