こんにちは。
今回はライブやレコーディングの現場に無くてはならないエフェクト、イコライザーの使い方をご紹介します。
イコライザーとは
イコライザーとは、音の特定の周波数帯をカットまたはブーストして音質を調整できるエフェクトです。エレキギターをやっている方なら、アンプに標準搭載されているものに馴染みがあるかと思います。
ライブやレコーディング、勿論DTMで必ず使うことになる超重要エフェクトです。
イコライザーの種類
イコライザーには大きく分けて2種類あります。
グラフィックイコライザー
普段よく目にするのは、縦のフェーダーが横にたくさん並んでいるグラフィックイコライザーというものです。こちらはギターやベースのエフェクトとしても発売されているので、触ったことのある方もいらっしゃるかもしれません。
グラフィックイコライザーは使い方や操作方法もシンプルで使いやすく、直感的に音作りをする事ができます。
通称グライコ。
パラメトリックイコライザー
もしかしたらパラメトリックイコライザーという名前に聞き馴染みはないかもしれません。こちらはグラフィックイコライザーとは違い、どの周波数帯をどの位の広さでどのくらいの音量を増減させるかを細かく設定する事が出来ますので、これから先レコーディングやDTMで多用することになるのは、このパラメトリックイコライザーの方になるでしょう。
通称パライコ。
今回はこのパラメトリックイコライザーの使い方を少し詳しく説明していきます。
イコライザーの基本
EQは引き算が基本
人それぞれ意見があるかと思いますが、僕は基本的にイコライザーは不要な音をカットする使い方をするのが正解だと思っています。欲しい音をブーストした時よりも不要な音をカットした方が自然な音質になる事が経験上多かったからです。
極端な設定は避ける
イコライザーの設定をしていて、もっともっとハイのシャリシャリした音が欲しい、またはもっともっとずっしりとした低音が欲しい、と思いついつい極端な設定をしてしまう事があります。イコライザーはもともとある音をブーストする事なら多少は出来るのですが、もともと録音されていない音をブーストすることは絶対にできません。
多少の調整で好みの音質にならないようであれば、音作り、録音方法を見直して録り直した方が音質的にも時間的にも早いです。飽くまで調整であることは忘れないでおきましょう。
イコライザーのよもやま話
僕が大好きなナンバーガールというバンドのプロデューサーを勤めたデイブ・フリッドマンという人がいます。ウィーザーやモグワイといった超大物のレコーディングも手がけている有名なプロデューサーなのですが、彼とのレコーディングを経験したナンバーガールのギターボーカル向井秀徳さん曰く、ミックスダウンの際に使われていたグラフィックイコライザーの設定は、全フェーダーフルテン(全てのフェーダーが一番上)だったそうです(笑)おそらく高級なアナログエフェクトならではの荒技かと思いますが、結局は音作りとは気持ちが大事で、型破りでも自分が正しいと思った設定でやるのが一番だと思わされました。同じ事をやるのは全く推奨しません(笑)
まとめ
今回はイコライザーの種類と、イコライザーを使う上で心がけたい事をご紹介いたしました。次回はもっと具体的にパラメトリックイコライザーのパラメーターの役割、使う際のコツなどをご紹介します。
それでは!
書いた人:スガノ
見ての通りの天パ眼鏡。零戦(戦闘機)の鼻を持つ男。最近はゲームしかやっていないという説がありながらも、フリーランスのコンポーザーとして細々と活動中。