曲を作る時、伴奏から作る人もいればメインメロディーから作る人もいます。人によって作り方は千差万別なので、どちらから作り始めても良いと言われておりますが、僕はちょっと違うかなと思っています。今日はどこから作り始めるのがベストなのかを個人的にお話ししたいと思います。
音楽は芸術
そもそも音楽とは何なのでしょう?音楽のあり方は人によってバラバラです。ボケ防止のために趣味でピアノを習い始めたおじいちゃんにとって音楽は楽しいトレーニングです。アイドルになって歌って踊りたい人にとっての音楽は一種のエンターテイメントとして捉えられるでしょう。それでは作曲家から見た音楽は?
芸術だと思います。
かっこつけているようですが、本来作曲家というものは感情を音で表現する芸術家だと思います。人生の楽しさや辛さ、喜怒哀楽や大きな感動、そういった衝動を音にするのが作曲家です。逆に考えると、自分が頭に描いた音がその人の感情そのものなんです。作曲をする際にどこから作り始めるのかを考える時、この考え方はとても重要だと思っています。
じゃあどこから作り始めるのか
自分が1番大切にしたい音から作っていくべきだと思います。歌のメロディーを大事にしたいボーカリストならサビのメロディーから。かっこいいリフを真っ先に思いつくギタリストはイントロのリフから。
人によってどこから作り始めるのかは自由ですが、その人にとって1番大切だと思える場所から作り始めなければならないと思います。
なんとなくメロディが浮かばずに既存のコード進行から作り始めるとほぼ確実にどうでもいい曲ができます。(僕の場合)逆に聞かせたいアイデアがしっかりしていて、そこから作り始めると自分でも想像できなかった満足いく曲が作れたり。
そして最初に衝動を感じたアイデアから作りこんで行くと、あっという間に曲ができてしまったりします。
例えばサビのメロディーから作り始めたとして、Bメロを静かにすればサビをもっと印象づけられるなーとか考えるわけです。
自分の中でイントロから最後のセクションまで意味をもたせた曲が作れる様になります。
そんなわけで、僕の持論は、
『どこから作り始めてもかまわないが、自分が1番作りたいところから作り始める。』
です。
終わりに
最高の音楽を作りたいなら、最高のフレーズから肉付けをして行きましょう。ハリウッド映画のオーケストラなんかは全部この手法です。ひとつのテーマがあり、そのテーマをマイナーコードで悲しげに表現したり、楽器を変えて勇ましく表現したり。こんな手法を作曲に盛り込んで見るのもとても面白いと思います。
それでは!